「てのひら」
作:瀧村有子
絵:ふじたひおこ
合計点:13.48(2023年4月現在)
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出版社:PHP研究所 1,320円
ISBN9784569780375
「てのひら」の注目ポイント
- 三人の母親でもある、瀧村有子だから描ける作品
- 親子の日常にありそうな風景を切り取ったような作品
- 子供を思う母親の気持ちにグッとくる作品
「てのひら」はこんな人にオススメ
- 保育園・幼稚園がいるお母さんへのプレゼントにおすすめ。
- 優しい気持ちになりたい人におすすめの絵本。
- 子供が保育園や幼稚園に行きたくないと言い出したら読んでほしい。
「てのひら」のあらすじ
ゆみちゃんは幼稚園に通う3歳の女の子です。毎日幼稚園のバスがお迎えにきてくれます。
ママの手をぎゅっと握っています。
バスが到着しました。
先生が降りてきてにっこり。
「おはようございます」でもゆみちゃんはにっこりしません。「おはようございます」も言いません。
ゆみちゃんは窓側の席に座りました。
口をぎゅっと結んだままです。なんだか元気がありません。
ゆみちゃんは幼稚園についてからも、口をぎゅっと結んだままなんですって。
お友達がお庭で遊んでいても、窓から見ているだけ・・・・。
「どうしたら元気になるかしら・・・」
ママは考えました。うんとうんと考えました。そしていいことを思いつきました。
次の朝になりました。「ゆみちゃん おはよう。今日はゆみちゃんに元気が出てくるおまじないをしてあげるね」
ママはそういうと、ゆみちゃんの手のひらにマジックでニコニコマークを描きました。
「消えちゃったらどうしよう…」ゆみちゃんは心配そうに言いました。
「消えないマジックで描いたから大丈夫だよ」ママは優しく笑って言いました。
ゆみちゃんは幼稚園のバックを背負って、もう一度手のひらを見ました。ニコニコマークがありました。
幼稚園の帽子を被ると、またそーっと手を広げて見ました。ちゃんと、ニコニコマークはゆみちゃんを見ています。
ニコニコマークを描いてもらったゆみちゃんは、不安な時にママが描いてくれたニコニコマークを見て、少しつづいろんなことに挑戦できるように。そんなゆみちゃんにママが「今日のマークはスペシャルマーク」を描いてくれました。
さて、ママが描いてくれたスペシャルマークとは??
子供を思う母親の気持ち、少しずつ成長する子供の姿が描かれている心温まる作品です。
監修者(絵本アドバイザーいぶき)「てのひら」の見どころ解説
お母さんと離れて、幼稚園に通う子供の不安な気持ち、それを見守るお母さんの気持ちが上手に描かれている作品。作者の瀧村さんはご自分も三人のお子さんを子育てされたお母さんなので、お母さんと子供の日常が上手に描かれています。
自分が子供の頃、こんな不安な気持ちあったなって見るものよし、自分の子供に読んであげるのもよし、 必ず読み終わった後に心が温まること間違えなしの作品です。