理想のママのつくりかた|森野 さかな|絵本のあらすじを紹介|ついつい子供を叱りすぎて自己嫌悪そんな子育て世代に読んでほしい

「理想のママのつくりかた」

作・絵 森野さかな

合計点:8.32 (2022年5月現在)
ehonnavi  4.2
amazon  4.1
楽天books

出版社:論創社 1,100円
ISBN978-4846010201

「理想のママのつくりかた」の注目ポイント

  • 東京都社会福祉協議会推薦図書
  • 「こどもの人権を買わないで」の作者森野さなか作
  • 母親自身が満たされることの大切さを知る絵本

「理想のママのつくりかた」はこんな人にオススメ

  • 子育てを頑張っている全ての人に。
  • 子供のことをついつい叱りつけてしまう人。
  • 子育てに疲れてしまったなと感じたら。

「理想のママのつくりかた」のあらすじ

ママはとっても怒りん坊。怒鳴るとまるで怪獣のよう。
ママはいつもよその子を褒める。あの子はピアノ、あの子は英語、あの子は水泳、あの子は読書。
ママはいつも急いでいる。なんでもかんでも、「早くして!」早く起きて、早く食べて、早く行って、早く帰って、早く寝る。
ママはいつも忙しい。ちっとも話を聞いてくれない。お手伝いならちゃんとするから、私話を聞いて欲しいの。
私はすごーく寂しくなって理想のお家を描いてみた。理想のママが住んでいる理想のお家の絵を描いた。
するとドアがゆっくり開いた。
お家の中では理想のママがおいしいお菓子を用意して両手を広げて待っていた。
理想のママは私の目を見てそしてゆっくりお話をした。
私はとっても嬉しくて、笑っているのに涙がこぼれた。
理想のママは私の話をにこにこしながら聞いてくれた。今まで聞いて欲しかったことを頷きながらずーっとずっと…。
ママ私いい子になるから
ママは私を抱きしめて言った。「あなたは今でもとってもいい子よ」
理想のママに手を振って私はとぼとぼお家へ帰った。
家に帰ると本物のママが本物の怪獣になっていた。
ママ聞いて!
ママを理想のお家に連れて行くと、そこにはママの理想のお母さんが待っていた。
ママはシュルシュルと子供に戻り、ホロホロ泣いて「お母さん!」と言った。
ママの理想のお母さんは、「寂しい思いをさせてごめんね」と言った。
長いこと待ってると、ママが出てきた。ママと私はクスクス笑った。
そして、二人でおうちに帰った。
今でもママは怖いけど、話を聞いてくれるようになった。一緒にお散歩に出かけたり、クッキーを焼いたりする日もあるよ。
そして、時々あの家の前でママの話も聞いてあげるの。

私たちは子供を産むと自動的に「親」になるのでしょうか?私はそうは思いません。
きっと子供と接する時間の中で、母親・父親という1つの役目を学んでいくんだと思うんです。
子供が小さい頃は、親としての経験も短いんだから、間違ってもいいんじゃないかなって思います。
間違ったことに、気づいて、修正して、少し前に進む。そうやって毎日を紡いでいく。それが子育てなのでは?と思います。
子供をついつい怒りすごてしまうなという全ての親に読んで欲しい1冊です。

(英訳) My mom is very short tempered.
When she gets angry.
she looks like a dragon.
Mom always admires other children.
She can play the piano.
He can speak English.
She can swim.
He can read.
Mom is always in a hurry.
Hurry up!Get up!Quickly,quickly Go!
Hurry back.And quickly hurry to bed.
Mom is always very buzy.
She never gas time to listen.
I know I can help her.
she just needs to hear what I have to say.
I felt very lonely.So I tried to draw my dream home.
My dream home where my dream mom lives.
The door slowly opened.
Insaid,my dream mom was waiting for me with arms open wide.
Afternoon tea was ready with sweets.
My dream mom looked at me and started speaking.
I was so happy,that even though I was smiling,tears rolled down my cheeks.
My dream mom listened to all that I wanted to say.
She kept smiling and nodding.
Mom ,I will be a good girl.
She held me close.”You already are a good girl.”
I waved “Good by”to my dream mom and headed for my real home.
dragging my feet.
When I got back home.
my real mom had actually become a real dragon.
LISTEN TO ME,MOM!!
I took mom to my dream home.And inside,she met her dream mother.
Time flashed back and mom became a little girl again.
She sobbed “Mother!”
Mom’s dream mother said !I am sorry that you flet lonely.”
After a long time.mom came out of the dream home.
We giggled together and then returned to our real home.
Even now,mom is atill scary.But sometimes she listens to me.
And sometimes we take walks or cook together.
We put the picture of my dream home on the wall.
And sometimes,in front of the picture,I listen to mom,too.

監修者(絵本アドバイザーいぶき)「理想のママのつくりかた」の見どころ解説

大好きなはずなのに、ついつい目の前の子供を叱ってしまう。そして、そんな自分に自己嫌悪。
そんな経験、多くの親が経験することかと思います。
私も子供が小さい頃、そのような経験をしてきました。
今冷静になって考えると、自分に余裕がない時、自分の気持ちが乱れている時に特に子供を叱っていたなと感じます。
親だって、人間ですから、完璧ではないのです。この本はそんなことに気づかせてくれ、勇気づけてくれる絵本だと思います。
決して、子供の理想の親になりなさいという本ではありません。しんどかったら、少し肩の荷をおろしてもいいんだよ、この本を読んでそう思えたら、明日はきっと子供に笑顔で接することができるのではないでしょうか?

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いぶきのプロフィール
絵本紹介士

絵本は心の処方箋。あなたの心にも幸せが息吹きますように。絵本紹介士の【いぶき】です。子供の頃、母親にたくさんの絵本を読んでもらい、絵本を好きになり、自分の娘にたくさんの絵本を読んであげることで、絵本への理解が深まりました。
年間100冊以上の絵本を読むなかで、大人にこそ読んで欲しい絵本が多くあることに気づき、少しでもたくさんの人に知ってもらいたいとの思いでサイトを、スタートしました。
大人になってから心理学を学び始め、認定心理士を取得しました。その学びがこのサイトにも役立てばいいなと思っています。
誰かの心が「ふっと」軽くなるような、そんなお手伝いができたら嬉しいです。

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