「ライオンになるには」
作 エド・ヴィアー
絵 きたむらさとし
合計点:7.33 (2022年5月現在)
ehonnavi
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出版社:BL出版 1,650円
ISBN9784776409175
「ライオンになるには」の注目ポイント
- ケイト・グリーナェイ賞とカーネギー賞にノミネート
- 「ぞうのエルマー」シリーズのでもお馴染みの きたむら さとし が翻訳
- 「君は君らしく僕は僕らしく。」多様化の社会だからこそ読みたい絵本
「ライオンになるには」はこんな人にオススメ
- 自分らしくありたい人。
- 勇気が欲しい人。
- 自分の道を切り開きたい人。
「ライオンになるには」のあらすじ
世の中には、いろんな考え方がある。おおらかな考え方や、こせこせとした考え方、悪い考え方もあれば、いい考え方もある。人それぞれ、色んな考え方を持っている。
「ライオンは、こうでなくちゃいけない」という人たちがいる。
つまり・・・・
「ライオンとは獰猛なものだ!」とその人たちは言うんだ。
「獰猛」というのは、恐ろしくて、荒っぽくって、乱暴なこと。
だから、ライオンに捕まったら最後。
もうおしまい。ズタズタ!バリバリ!ムシャムシャ!やられちゃう。
「優しいライオンなんていない」とその人たちは言う。
でも、レオナルドは別だった。
レオナルドは、温かい日差しの中、草を踏みながら散歩をするのが好きだった。
(中略)
「こんにちは、ぼくレオナルドっていうんだ」レオナルドは、アヒルに挨拶をした。
「こんにちは、私、マリアンヌっていうの」マリアンヌは答えた。
「僕ね、今詩を書いているんだけど、途中でうまく行かなくなっちゃったんだ。
手伝ってくれないかな?』レオナルドが言うと、「喜んで」とマリアンヌは答えた。
「私も詩が大好きなの」そして、二人はいろんな言葉を選んだり繋げたりして、一つの詩を作った。
レオナルドと、マリアンヌは仲良しになった。
(中略)
ある日、獰猛なライオンたちが、のそのそとやってきて、こう言った。
「お前何やってんだ」「なんで、そのアヒルをやっちまわないんだ」
「このアヒルはマリアンヌっていうんだ」とレオナルドは言った。
「僕の友達なんだ。友達をやっちまうなんてできない。誰にもそんなことさせないよ」
獰猛なライオンたちは、にじり寄ってきた。「お前優しいんだってな。お前、詩なんか書いたりするんだってな。その上、アヒルをやっちまえない!、そんなライオンは、ゆるせん!」
獰猛なライオンたちは唸り声を上げた。
「お前もライオンだろう。よく聞け、レオナルド、どうもうになるんだ!」
(中略)
僕に変われって君たちは言う。マリアンヌをやっちまえって、君たちは言った。
でも、友達をやっちまうなんて最低だ。
正しい道は一つじゃない。みんなそれぞれ、色々あっていいはずだ。
大事なことがあるとすれば、それは、
君は君らしく、僕は僕らしくということ。
レオナルドは言った。「言葉で世の中は変えられrない、と言う人もいる。けれど、誰かの言葉を聞いて考え始める人がいたら、世の中は変わるかもしれない」
「ライオンとは、こういうものだ!」なんて本当はないんだ・・・・。
君はどう思う?
多様性の時代と言われて久しいが、真の意味で多様性になっているのだろうか?と思うことがある。
この絵本を手に取った人が自分の凝り固まった考え方について、考えるきっかけになったり、普段〇〇らしさを押し付けられている人たちの気持ちが楽になったらいいなと思います。