「<きもち>はなにをしているの?」
作:ティナ・オジェヴイッツ
絵:アレクサンドラ・ザヨンツ
訳:森 絵都
合計点:12.25(2022年10月現在)
ehonnavi
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出版社:河出書房新社 2,002円
ISBN9784309254371
「<きもち>はなにをしているの?」の注目ポイント
- ポーランド発、作家・森絵都さんの翻訳
- 世界15カ国・地域で翻訳された絵本
- 「ブック・オブ・ザ・イヤー2020」、「最も美しい本2020」ノミネート作品
「<きもち>はなにをしているの?」はこんな人にオススメ
- 感受性が豊かな人。
- 人の気持ちを知りたい人。
- 空想することや想像することが好きな人。
「<きもち>はなにをしているの?」のあらすじ
本文引用「好奇心」は、どこまでも、よじのぼる。木の上、屋根の上、煙突のてっぺんまでも。
「喜び」は、トランポリンで飛び跳ねる。
「感謝」は君を温める。
「びびり」のお気に入りは洋服ダンスの下。窓もドアもない、錆びた缶に身を潜めて、蓋の隙間から世界を見張ってる。
「空想」はバックパック一つで、まだ誰の足跡もない道をゆく。
「安らぎ」は犬を撫でる。
「妬み」は愛らしいものたちを片っ端から踏んづける。あれもこれもペシャンコにしなけりゃと、休む間もなく大忙し。
「こだわり」は囲いを作る。
「自由」は海を渡る。
「おもてなし」はケーキ作りの名人。
「恥じらい」は、自分を産める穴を掘り、その中にうずくまる。もぐらみたいに。
「度胸」は、森の真ん中で一休み。
「幸せ」は、シャボン玉の中。風の向くまま、どこかを飛んでいる。
「悲しみ」は毛布にくるまる。
「信頼」は橋を渡す。
「不安」はビクビク、ジャグリング。
「恋しさ」はマフラーの匂いに浸る。
「優しさ」は嵐の夜を和ませる。
「ときめき」は、友達の元へ駆ける。さっき見つけた本と一緒に。
「怒り」は爆発する。
「ぎくり」はいないふりをする。
「満足」は椅子にもたれて、お茶を一服。
「憧れ」は旅をする。
「希望」は、旅たちの日にサンドウィッチをこしらえる。
「孤独」は、砂漠をテクテク。
「憎しみ」は、関わりの糸を引きちぎる。つながりません!つながりません!
「友情」は、君に寄り添う。君が転んだとき。
「愛」は光のたね。
みんなはどこに住んでるの?それは、君の中。
本文引用ここまで
よく同じ本を読み返すと、前回はあまり気にならなかった言葉が、突然、心に響いたな?そんな風に思うことありませんか?
この絵本も同じで、不思議とその時自分が気になる、キーワードが目に入ってくるから不思議です。
ちなみに、今回は「好奇心」と「憧れ」がスッと心に入ってきました。
みなさんはどんな言葉が響きましたか??
以前、「悲しみ」を擬人化した絵本「かなしみがやってきたらきみは」をご紹介しましたが、今回の絵本は、「悲しみ」だけでなく「優しさ」「妬み」「恥じらい」「怒り」「幸せ」など様々な人間の感情を擬人化しています。
なんともえいない個性的なキャラクターたちと一緒に綴られる言葉は、思わず「そうそう、こんな気持ち」と納得するものばかり。
自分でも今の感情が表現できず、モヤモヤしてしまうということってありますよね。
そんな時に、コーヒでも飲みながら、手に取りたい、そんな一冊です。