「あおくんときいろちゃん」
作:レオ・レオーニ
訳:藤田圭雄
合計点:13.44(2024年7月現在)
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出版社:至光社1,540円
ISBN9784783400004
「あおくんときいろちゃん」の注目ポイント
- 1985年から約40年近く愛される名作
- レオ・レオーニが孫のために作ったという人間愛あふれる絵本
- 抽象表現を取り入れた作品
「あおくんときいろちゃん」はこんな人にオススメ
- レオ・レオーニの絵本や世界観が好きな人。
- 想像力が豊かで、想像を膨らませるのが好きな人。
- シンプルな絵本が好きな人。
「あおくんときいろちゃん」のあらすじ
↓ここから本文引用あおくんです
あおくんのお家はパパとママと一緒
お友達がたくさん
でも一番の仲良しは黄色ちゃん
黄色ちゃんのお家か通りの向こう
みんなかくれんぼが大好き
開いた開いたなんの花が開いた
教室ではきちんと並んでいるけど
帰り道では飛んだり跳ねたり
ある日あおくんのママはお買い物「お留守番頼むはあおくん」
だのにあおくんはきいろちゃんと遊びたくなりました
おやおやきいろちゃんのおうちは空っぽです
どこだろう
ここかしら
あちこち探して…とうとう街角で
ばったり あ きいろちゃん
よかったね あおくんときいろちゃんは嬉しくて
もう嬉しくて嬉しくて
とうとう緑になりました
あおくんときいろちゃんは公園へ遊びにいきました
トンネル潜りをしたり
おれんじちゃんと追っかけっこ
お山にも登ったり
ああくたびれた
お家に帰っていきました
ところが「おやこのみどりの子うちのあおくんじゃないよ」あおくんのパパとママは言いました
こっちでも「おやこのみどりの子うちのきいろちゃんジャないよ」きいろちゃんのパパとママも言いました
あおくんときいろちゃんは悲しくなって泣きました
二人は全部涙になってしまいました
青の涙はあおくんに黄色の涙はきいろちゃんになりました
「これならパパやママきっと間違えっこないね」
パパもママもあおくんを見て大喜び
しっかりと抱き上げました
今度はきいろちゃんを抱きました…おやおやごらん緑になるよ
パパにもママにもやっと訳がわかりました
そこで通りの向こうのきいろちゃんのお家にわくわくしながら訳を話にいきました
親たちも嬉しくてやっぱり緑になりました
子供立は晩御飯まで楽しく遊びました
おわり
↑ここまで
あおくんときいろちゃんがとっても仲良しでそれだけでほっこりしてしまいます
シンプルな形だからこそ、余白があって心にすっと入ってくる、そんな作品です。
監修者(絵本アドバイザーいぶき)「あおくんときいろちゃん」の見どころ解説
レオ・レオーニといえば、イラストレーター、グラフィックデザイナー、および絵本作家としてとても有名で、「スイミー」「フレデリック」「アレクサンダとぜんまいねずみ」「さかなはさかな」など数多くの絵本を世に送り出しています。どの絵本も好きだけど、1冊だけ選んでと言われたら、私は迷わずこの「あおくんときいろちゃん」を選びます。
絵の具で描かれた青や黄色のシンプルな丸や形なのに、白いキャンパスの中でイキイキと動き回ります。
シンプルな表現だからこそ、心にふっと入りこんできます。
私たちは大好きな人や大切な人と時間を共有することで、それぞれ個々の持っている価値観などを少しずつ共有し、交わって、新しい価値観を作っていきます。その中で、作られた新しい色を喜び、戸惑い、受け入れ、また自分の一部となっていく。
私はこの物語をそう解釈しました。
レオ・レオーニがお孫さんのために作られたこの絵本。多くの人に読まれているのが納得の1冊です。