「たいせつなきみ」
作 マックス・ルケード
絵 セルジオ・マルティネス
訳 ホーバード豊子
合計点:14.17 (2022年5月現在)
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出版社:いのちのことば社フォレストブックス 1,650円
ISBN9784264025979
「たいせつなきみ」の注目ポイント
- 1997年に出版され全米で100万部を超えのベストセラー絵本
- 七カ国語に翻訳されている絵本
- 全6巻のシリーズ化
「たいせつなきみ」はこんな人にオススメ
- 人の評価が気になる人。
- 自分に自信を持ちたい人。
- 自分らしくいたい人。
「たいせつなきみ」のあらすじ
ウイミックスという、ちっちゃな、木の小人達がいた。みんなエリという彫刻家が彫ったんだ。
エリの仕事場は小人の村を見下ろすお陰でnの天辺にあった。
ウィミックスはみんないろんな格好をしていた。
おっきな花をしたのにおっきな目をしたの。のっぽくんにおちびさん。
帽子を被ったのに上着を着たの。
でもみんな一人の彫刻家に作られて同じ村に住んでいた。
そして、毎日朝から晩まで同じことをしていた。
ウィミックスはみんなきんぴかのお星様シールと醜い灰色のダメシールを持っていた。
小人たちは町中どこでも通りのあちこちでお星様とダメ印をくっ付けあって暮らしていた。
つるりと滑らかな気が出てきて、絵具もきれいに塗られた可愛い小人たちはいつもお星様をもらっていた。
でも、木が凸凹だったり、絵具が剥がれていたら、ダメ印をくっつけられるんだ。
主人公のパンチネロはいつも失敗ばかり。
体中に醜いダメシールだらけ。
パンチネロはお家から出るのも嫌になってきた。外に出ると同じような大目印をつけている仲間と一緒にいた。
そのほうがずっと気が楽だったから。
ある日、パンチネロはお星様もだめ印もつけていないルシアに出会う。
みんなルシアにシールをくっつけようとしたけれど、何故か落ちてしまう。
「僕もあんなふうになりたいな」と思ったパンチネロはどうすればシールが付かなくなるかをルシアに訪ねてみた。
ルシアは。「毎日エリに会いに行くのよ」と教えてくれた。
エリはパンチネロやルシアを作った彫刻家だ。
家に帰ったパンチネロは、「でも、僕になんか会ってくれるかな?」とも思ったし、「お星様やダメ印をくっ付け合っている姿をじっと見ながら、「あんなの、変だよ」とも思った。
次の日、勇気を出してエリを尋ねたパンチネロ。
そこで、彫刻家のエリから「他のウィミックスが、お前をなんと言おうとかまいわしない。
気にする必要もない。
お前にお星様やダメシールを付けたのは、お前と同じようなウィミックスじゃないか。
みんながどう思うかなんて大したことじゃない、問題はこの私がどう思っているかということ。
お前のことを大切に思っているということ」そう言われたパンチネロはとても嬉しい気持ちになった。
シールがつかなくなる方法を尋ねると、毎日自分に会いにくることだと教えてくれた。
さて、パンチネロはシールが付かなくなったのでしょうか?
自分を大切に思ってくれる人が一人でもいる、そうすれば人は勇気が湧いてくるものです。
世の中の評判が気になるあまり、大切なことを見失いがちない大人にぜひ読んでほしい1冊です。
監修者(絵本アドバイザーいぶき)「たいせつなきみ」の見どころ解説
お星様とダメシールを張り合っているウィミックス、まずこのシチュエーションにドキッとさせられました。私たち人間も知らないうちに、他人を自分の目線で評価していますよね。
評価することが全て悪いわけではありませんが、気にする必要のない、他人からの評価で傷付いたり、悲しくなったり している人がいるならば、「そんなこと気にする必要はないよ」って言ってあげたいです。
絵本の中にも、「他のウィミックスが、お前をなんと言おうとかまいわしない。
気にする必要もない。
お前にお星様やダメシールを付けたのは、お前と同じようなウィミックスじゃないか。
という一説があります。
本当にそうだよなと深く頷いてしまいました。
他人の評価ばかりが気になる、そんな人にぜひ読んでほしい1冊です。