「ねがいごと」
作:あさのますみ
絵:そのだえり
合計点:13.87(2022年10月現在)
ehonnavi
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出版社:学研 1,540円
ISBN9784052052620
「ねがいごと」の注目ポイント
- 声優でも活躍しているあさのますみの作品
- 表紙の女の子と猫の絵が可愛い
- ほんわかとしたイラストに心が温かくなる
「ねがいごと」はこんな人にオススメ
- 猫が好きな人。
- 大切なペットと別れを経験した人。
- ペットの気持ちを想像するのが好きな人。
「ねがいごと」のあらすじ
本文引用ミィは、自分にさよならの時が近づいていると知っていました。
もう体に力が入りませんし、声も掠れて上手に鳴けません。けれど随分長く生きていたので、さよならするのは悲しくありませんでした。
隣でサキちゃんが、泣き出しそうな顔でミィを見つめています。
「そんな顔しないでサキちゃん。ぼく今、気分がいいんだ」伝えたいのに声が出ません。
代わりに尻尾をカサリとふって、ミィは目を閉じました。
そういえば、僕がまだ子猫だった頃、こんな話を聞いたことがあったっけ。
さよならの時がきたら、誰でもたった一つだけお願い事ができるって。
真っ先に、ミィはサキちゃんを思いました。
子猫の頃からいつも一緒だったサキちゃん。
思い残すことなんてないけれど、一つだけ気になるのはサキちゃんです。
僕は、サキちゃんがにっこり笑ってくれる願い事がしたいなあ。
だけど、どんなのがいいだろう?
サキちゃんの机いの傷が消えますようにってって願い事はどうかな?
「ミィったら、またカリカリやって!」サキちゃんが大事にしてる勉強机。
一緒に遊びたい時、ちょっと撫でてほしいとき、引き出しのところを引っ掻いてその度に叱られたっけ。
もしも、机がピカピカになったら、サキちゃん、きっとにっこりだ。
いや、ちょっと待った。サキちゃん、こうも言ってたな。
「でもね。この傷をみると嬉しくなるんだ。最初はなつかなかったミィが、こんなに甘えん坊になったって。ねえミィ、覚えてる?拾われてきた日、段ボールの隅で私を睨んでいたこと」
やっぱりこの願い事は、余計なお世話かもしれないな。
本文引用ここまで
それから、ミィはサキちゃんが笑顔になってくれることを一生懸命考えます。
願い事なかなか決まらないミィ。そんな時こんな歌を思い出しました。「ミィの尻尾は、ふわふわ尻尾、おひさまの匂いの、鍵しっぽ」やっとミィは素敵な願い事を思いつきました。さてミィはどんなお願い事をしたのでしょうか?
答えは絵本の中に、ぜひ絵本で読んでみてください。
監修者(絵本アドバイザーいぶき)「ねがいごと」の見どころ解説
いぶきも猫を飼っているので、思わず表紙に惹かれて手にとった絵本だったのですが、女の子のサキちゃんと猫のミィの関係がとってもよくって、あー横で寝ているうちの猫もこんなこと考えているのかな?なんて思うと思わず嬉しくなってしまいました。亡くなる直前まで、飼い主のサキちゃんを心配しているミィがとっても愛おしいですね。
動物を飼ったことのある人、そんな大切な家族と悲しい別れを経験したことがある人にぜひ読んでほしい1冊です。
余談ですが、表紙の裏にある猫のおもちゃの作り方もとっても可愛いいのでおすすめです。