ちょうちょむすび|今江 祥智 |絵本のあらすじを紹介|幸せって何?自分って何と感じている人に読んでほしい

「ちょうちょむすび」

作・今江祥智
絵・和田誠

合計点:11.93(2022年7月現在)
ehonnavi  4.5
amazon  3.6
楽天books 3.8

出版社:BL出版 1,320円
ISBN9784892387531

「ちょうちょむすび」の注目ポイント

  • 1963年に私家版(500部限定)として発売された絵本を2000年に復刊
  • 今江祥智さん和田誠さんのコラボ絵本
  • ヒゲの生えないヒョウのお話「ヒゲがなくても、ヒョウはヒョウ」

「ちょうちょむすび」はこんな人にオススメ

  • しあわせってなに?自分ってなに?と考える人。
  • 他人と違う自分を認めれらない人。
  • 今江祥智さん和田誠さんの作品が好きな人。

「ちょうちょむすび」のあらすじ

【本文引用】
アフリカの緑の森に、明るい朝がやってきたのに、ヒョウの父さんは元気がありません。
息子のペポネの顔を見ては、心配そうに首を傾げています。
そして、母さんと顔を見合わせては、ため息ばかりついているのです。
二人が心配するのも無理はない。ペポネには、ヒゲがちっとも生えてこないのです。
ヒゲのないヒョウなんて、アフリカ中、いや、世界中探したって、見つからないに決まっています。
【本文引用ここまで】

お父さんとお母さんは、ペポネのヒゲがはいてくるように、丁寧に舐めたり、おつきさまに祈ったり、しかしやっぱり生えてきません。
森1番の物知りおおふくろうにヒゲの生えた魚を食べさせてみたらどうか?とお父さんはアドバイスを受けます。
その日からお父さんは一生懸命、毎日ナマズを捕まえては、ペポネに食べさせます。
そしてある日遊びにきた黒豹のポポに、ヒゲが生えていないことが見つかってしまいます。
言われたペポネは初めてその時自分にヒゲが生えていないことを知ります。
ペポネにヒゲが生えていないことは瞬く間に森中に知れ渡り、ペポネは見せ物状態に。
何を言われても、ペポネは「ヒゲが生えていなくったてヒョウはヒョウだもの!」と思っているから、あまり気にしていない様子。
でも、父さんと母さんは平気ではいられず、家を出てジャングルの奥の奥、動物たちも滅多にこない、深い緑の世界に向かいました。 そして、しばらく経ってから、ペポネはナマズのようなヒゲがひょろりと生えてきました。
それをお母さんが丁寧に蝶々結びにしてあげています。
「ヒゲがなくてもヒョウはヒョウ」「ひげが長くてもヒョウはヒョウ」といい声で歌うペポネ それをみたウサギはびっくりして、森の仲間にその話をしました。
ペポネのお髭をみたくてみに行こうとした動物もいましたが、たどりつくことができませんでした。
ペポネは今でも平和に過ごしていることでしょう。
この絵本を読んだとき、本人があまり気にしていないのだから、それほど、お父さんとお母さんも気にすることもないのでは?と思ったのですが、狭い世界だと生きづらいというのを大人のお父さんとお母さんは知っていて 自分の子供が傷つくところを見たくない、守りたいという気持ちが勝ったのではないでしょうか?

監修者(絵本アドバイザーいぶき)「ちょうちょむすび」の見どころ解説

この絵本を読んだときに、親の愛について考えました。
主人公のペポネはとても素直な子でヒゲが生えていないことに対して、さほど気にもしていないようです。
「ヒゲが生えていなくったてヒョウはヒョウだもの!」そう思っているから、何を言われても気にしていなかったのでしょう。
そこは、私たち人間も見習いたい点だなと感じました。
ただ、本人の意思とは関係なく、お父さんとお母さんが自分の子供が後ろ指を刺されることに耐えきれなくなり、 その場所を離れる決意をします。
自分の子供を守りたい。その気持ちも理解できるので、その行為の是非はここでは問いませんが、ナマズのようなお髭を蝶々結びにしている母親のシーンを見ると、きっと両親はどんな姿のペポネでも大好きで、それをペポネもちゃんと理解しているんだろうなと感じ この親の行動を尊重したいなという気持ちにもなりました。
「ですから、ペポネたちは、今でもきっと、平和にのんびりと、ジャングルの奥の奥で暮らしていることでしょう」 という文章で終わっていることで、ほっとした気持ちになります。
ペポネ家族が幸せに暮らしていることを祈りつつ、、、、。

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いぶきのプロフィール
絵本紹介士

絵本は心の処方箋。あなたの心にも幸せが息吹きますように。絵本紹介士の【いぶき】です。子供の頃、母親にたくさんの絵本を読んでもらい、絵本を好きになり、自分の娘にたくさんの絵本を読んであげることで、絵本への理解が深まりました。
年間100冊以上の絵本を読むなかで、大人にこそ読んで欲しい絵本が多くあることに気づき、少しでもたくさんの人に知ってもらいたいとの思いでサイトを、スタートしました。
大人になってから心理学を学び始め、認定心理士を取得しました。その学びがこのサイトにも役立てばいいなと思っています。
誰かの心が「ふっと」軽くなるような、そんなお手伝いができたら嬉しいです。

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